MTAセメントによる直接覆髄や断髄による神経の保存
当院では、希望される方にはMTAセメントを使った歯髄保存処置を行っているが、
予後は齲蝕の進行具合や歯髄の感染度合いにも左右されるので、最終的に成功するかどうかは
正直やってみないとわからない。治療後1年何ともなかったけど急に痛くなった、
なんてこともあるので、どうしても痛いときはあきらめて下さいな。
まあ、神経が腐ってたら100%ダメです。
■女性:前歯がしみる

右上2番、口蓋側遠心に齲蝕。

これが深い齲蝕で、

軟化象牙質除去中に露髄。

これは止血できたので、MTAで直覆し、

CRで充填。
術後に若干冷水痛が残ったが、予後は現在のところ良好である。

■女性:左上の銀歯が欠けて痛い
左上6番、インレーの辺縁が大きく欠けている。冷水痛(+)、咬合痛(+)


インレーを除去したが、齲蝕は深そうだ。

案の定深い。

このケースに関しては直覆はあきらめて断髄に移行した。

CR充填して終わり。

1週間後、冷水痛・咬合痛は消失していたが、経過観察が必要だろう。
まあなるべく、齲蝕が深くなる前に来てね!