というわけで、歯ぎしり食いしばりの自覚がある人も無い人も、
もうとにかく全員せめて寝るときはマウスガードを装着して欲しいのです。
「今は何ともない」かもしれませんけど、50歳60歳に差し掛かったとき
「歯が割れて抜歯」「歯がグラグラして抜歯」になる可能性は少なくないと思います。
特に過去に「差し歯が何度も取れた」ことがあったり、「歯が何度も欠けた」ことが
あるなら、その可能性はより高くなります。
■男性:奥歯が噛むと痛む
右下7番は失活歯。レジンを除去してみる。
真ん中から真っ二つに割れているが、この割れ方なら
近遠心で分割して歯は残せる。
■女性:右上が噛むと痛む
右上6、7番にアマルガムが入っている。
破折していたのは6番近心口蓋部分。
神経のある歯でも割れることは珍しくない。
破折部分除去後。
結局この歯は神経の治療をした後、CADCAM冠を被せることになった。
マウスガードさえちゃんとしていたなら歯を抜かずに済んだだろうなとか、
割れずに済んだだろうなと思うことは、正直よくあります。
歯ぎしりを放置したせいで歯周病の進行が劇的に早まってしまったり、
歯根膜炎になったり、根っこにヒビが入ってしまって膿んだり、
マイクロクラックから虫歯になったり、とにかく歯ぎしりを放置して
良いことは1つも無いと思っています。
ブラッシングも大事。歯石取るのも大事。
でもそれと同じくらいマウスガードをするのも大事と考えています。