医療法人ライフストリーム オレンジ歯科 院長ブログ

歯医者が嫌いな予防歯科医の診療風景

高強度硬質レジンブリッジの下顎臼歯部適用症例

 さて近年、高強度硬質レジンを使った④5⑥のブリッジが保険適用されたのですが、僕の周りに「したことがある」という先生が全くおらず、技工所の方も「作ったことがない」ということで二の足を踏んでいたのですが、今回「やってみたい」という患者さんがおられたのと、技工所さんも「できる」ということでしたので、ご紹介させていただきます。他の先生方の参考になれば。

 まあ、レジンでブリッジなんて聞くと「そんなんすぐ割れるだろ」ってイメージが沸きますもんね。さあどうでしょう。

 

女性:奥歯を白くしたい

さて右下の④5⑥B r、これを保険で白くしたいとなれば高強度硬質レジンブリッジをやるしかありません。
ちなみに、金属アレルギーの既往があれば⑤6⑦なんかでもいけます。

f:id:orangedental:20210822201134j:plain

 

歯肉縁下0.5mmで形成しています。

f:id:orangedental:20210822201255j:plain

 

リアランスは2.5~3.0mm程度確保しました。
支台歯に十分な高径がない場合はやらない方がいいかもと思います。

f:id:orangedental:20210822201307j:plain

 

で、こんな感じ。うん、なかなかきれい。
TEKみたいでチャチいかも、と聞いてたのですが、そんなこともないですね。
CAD冠が3本入ったような感じ。
ただ、削った感じは完全にレジンです。
咬合は5番&接合部には全く当てず、4&6番に弱めに当ててます。

f:id:orangedental:20210822201320j:plain

もし割れてきた場合はハイブリッドにしましょうね、とは重々説明しておりますが、
どれくらい耐久性があるかは未知数なので経過観察していきます。
まあ2年はもってもらわないと困るんですが、摩耗の度合いなんかも観察しておきたいですね。