医療法人ライフストリーム オレンジ歯科 院長ブログ

歯医者が嫌いな予防歯科医の診療風景

咬合面のみの単純金属インレー(アマルガムも)を歯に絶対に入れてはいけない理由

えー、歯科関連の下ネタなんですけども、治療中に患者さんが下半身出したやつ

girlschannel.net

「舌を出してもらえますか?」って聞かれて緊張して下をベロンと出しちゃったのか
なぁと思ったのですが、逮捕はちょっとかわいそうかなぁという気もしますね…
僕なら笑って「あっ、漏れそうならトイレは玄関の傍ですよ」とかスルーしてた
かもしれないけど、まぁ軽犯罪だから仕方ないかな。草彅君も昔捕まってたし…

僕らも大学時代、先輩と一緒に徹夜で飲みに行ったときに小倉北警察署の前で
先輩が全裸になって僕らが「写ルンです」で撮影したら捕まって(当たり前やが)、
毎日新聞の夕刊を飾る寸前になったことがありましてね、
まあその話はまた今度。

 

女性:右上の奥歯で噛むと痛い

右上7番に咬合痛。咬合面に小さなアマルガムが入っている。
これが今回の犯人。

 

デンタル像では、神経が死んでしまっていて根尖周囲の骨が溶けてしまっている。

 

アマルガムを除去すると、遠心に向けてクラック(ひび割れ)が入っていた。

結局、このアマルガム(現在は保険適用から外されている)を起点として
クラックが入り、これが徐々に深くなっていって歯髄腔に到達してしまい、
歯髄死を引き起こしたという症例。

これは若干レアなケースではあると思うのだけど、
歯より硬いものを歯に埋め込むのは(特にこういう咬合面のみに金属を入れた
場合)、長期的にはクラックによる破折や歯髄炎を起こすリスクがある。

こういう理由があって、ウチではこういう咬合面のみの齲蝕には絶対に金属を
入れず、100%CR充填で対処している(齲蝕が隣接面に及ぶ場合は金属を使う
こともある)。CRなら歯より柔らかいので、過剰な力がかかったときに
歯より先に割れてくれると思うんよね。