医療法人ライフストリーム オレンジ歯科 院長ブログ

歯医者が嫌いな予防歯科医の診療風景

俺とルフィとドラゴンボールエヴォリューション

ネトフリの実写ワンピース8/31からか~、キャスティングが何と言いますか、味があるといいますか…(←正直に全然あってねぇと言え)

でもこの海王類ほんとにゴムゴムのピストル1発で倒せるん?
とか思いながらつい思い出したのがドラゴンボールエヴォリューションなんですが、

皆さんご存知でしょうか?ドラゴンボールエヴォリューション。
ええ、あの、2009年に公開されたハリウッド映画です。ちなみにアマゾンプライムビデオでいつでも見られます。

いいですか、今日はこの映画についてちょっと語らせて下さい。

(以下、ネタバレが多分に含まれますのでご注意を)

まぁあの普通、漫画とかアニメを実写化する場合、なるべくキャスティングを原作のキャラに似せようとするじゃないですか。

出来がアレな実写進撃にしても、ハンジさんなんかは頑張って似せてたと思うんですよ。

やっぱり見た目って大事ですから、キャスティングがヘボいと見る前から印象悪いですもんね。
当時ドラゴンボールがハリウッドで映画化と聞いて、「おい、ベジータは誰がやるんだ?ナッパはブルースウィリスか?悟空はまさか野沢雅子御大が自ら!?」とか勝手に盛り上がってたもんですが、もんですが、

しかるに、このドラゴンボールエヴォリューションときたらキャラどころか設定から世界観から何から何まで全く再現されておらず、いやアンタ、これ世界的には一番有名な日本漫画、天下のドラゴンボールでっせ!?せめて服とか髪型とかは似せないと誰が誰だかすらわからんじゃん!!まず映画が始まってナレーションの後に最初に股間をおさえながら出てくるこの男性、あぁこれヤムチャかな?と思ったらこれが悟空で、

いきなり似てないどころの騒ぎじゃありませんが、ちなみにこれがヤムチャです

皆さん、言いたいことはわかります。わかりますが、仕方ありませんこれがドラゴンボールエヴォリューションです


そして、師匠の悟飯高校生の悟空が二人で修行しているシーンが始まりますが、悟空は劣勢になった途端、飛んできたカナブンを師匠の口の中に投げ入れて優勢に立ちます。

もうドラゴンボールとしてのスケールが小さすぎるというか、これは完全にノリがジャッキーチェンとかサモハンキンポーの80年代香港カンフー映画。監督がジェームズ・ウォン、プロデューサーがチャウ・シンチーなんで仕方ないか?


そのハイスクール孫悟空、当然筋斗雲で移動するんやろと思ったら自転車で通学しており、まぁその自転車は同級生の車に轢き潰されるんですが、悟空は本当の力を隠して同級生からの嫌がらせに耐えているという設定です。要る?その設定?

そのハイスクール孫悟空にはガールフレンドのチチがおり、彼女もカンフーを修行中です。

そんなチチにゾッコンの悟空、鏡を見ながらおめかし中です。

皆さん、言いたいことはわかります。わかりますが、仕方ありませんこれがドラゴンボールエヴォリューションです

 

そして、ついにアサシンクリードみたいなピッコロ大魔王の登場です!

横の女誰だよ感半端ないんですが、ピラフ一味のマイです。
ちなみにこのマイちゃんは後でヤムチャに射殺されます

しかしさすがはピッコロ大魔王、手を握っただけで悟飯の家はぶっ壊れ、悟飯は木材の下敷きになって死んでしまいました。…普通に殺せばよかったんじゃないの?

 

どいつもこいつもコレ誰だよ感漂う中、まあ唯一ブルマだけは、ああこれはブルマかな…?とわかる雰囲気でした。せめて髪を青緑に染めりゃいいのに。

 

しかし、スキンヘッドでもなくグラサンもかけず亀の甲羅も背負わず、アニメの女の子ステッカーを貼りつけた服を着た中間管理職風のオッサンがアイアム、ムテンロォシーと叫びだしたときは自分の頭がおかしくなったのかと思ったくらいです。

 

ここから悟空の修行とドラゴンボール探しの旅が始まり、ヤムチャの落とし穴に落っこちたり、火山に登って溶岩をわたったりと、どうでもいい話が続きます(略)

相変わらず緑色の即身仏にしか見えないピッコロ様、画面から威圧感が全くありません。本当にこの瘦せこけた姿で世界征服するつもりなんでしょうか?

 

そして終盤、マイちゃんから何だかよくわからない銃で撃たれた悟空は瀕死の状態に陥り、三途の川を渡る寸前というか、死んだ悟飯と語り合っています。それを見た無天老師は、かめはめ波を悟空に撃ち込み、見事蘇生させました。ちょっと何言ってんだかわからないと思いますが、仕方ありません。これがドラ(略)

 

その無天老師は魔封波に失敗して死亡し、ついに悟空とピッコロの1対1の対決シーン!ピッコロは悟空に向けて巨大な火の玉を放ち、悟空はかぁめェ、(溜め) はァめぇ、(溜め) 波ァ~と叫びながら自分もスッ飛んでいき、何のための飛び道具なんだ?と疑問を感じる暇もなく、悟空はそのままピッコロ大魔王を殴り倒して完全勝利。

別に原作のように腹をパンチで貫通されたわけでもない安らかな死に顔のピッコロ大魔王を確認、

そしてついに胴体の短い神龍が登場し、無天老師を生き返らせてくれという悟空の頼みを無言でかなえて去っていきました。

「いやお前、そんならピッコロ大魔王に殺された人を生き返らせて下さいってお願いすれば悟飯も生き返るやろ?」と、この映画を見ている人の大半が思ったはずですが、仕方ありま(略)

まあせめて、シェンロンに頼み事いうときにウーロンが出てきて「ギャルのパンティお~くれ!」ってやってたら、全てが許せていた気がするんですよね。ああ、なんだかんだ言って監督わかってるじゃんって。もちろんそんなことは最初から最後までありませんでしたし、最後は悟空とチチがカンフー演舞して大団円!本当にお粗末様でした!!

 

まあ全ての元凶は脚本書いたベン・ラムジーで、後に「ドラゴンボールのファンじゃなかったけど、金に釣られて引き受けてしまった。すみません」と独白しています。

rocketnews24.com

まあ、謝ったんだから許しましょう。ネタにはなったし。

でも、けっして今からこの映画を見る必要はありません。だって今際の際で「あのドラゴンボールエヴォリューションを見た90分でもっと他に楽しいことができたはずだったのに…」とか後悔の念にかられるかもしれないですから。見えてる地雷を踏みに行く必要もありません。

まぁ、実写ワンピがこのドラゴンボールエヴォリューションみたいな出来になることは無いでしょうけど、もうちょっとルフィのキャスティング何とかならない?と思った僕でした。