さてインビザラインに代表されるマウスピース矯正、いわゆるアライナー矯正ですが、さっきどっかのダメ業者からインチキ臭いDMが届いてイラっとしたので、ちょっと突っ込んでおきますね。
結論から言っときますと、もしあなたがマウスピース矯正をお考えなら、必ず矯正歯科専門医のもとで行うことをオススメします。
3年ほど前、日本臨床矯正歯科医会が「アライナーを使った不適切な矯正歯科治療が増えている」という記事を出しました。
実は僕も以前、「SMILETRU」という、インビザの廉価版のようなマウスピース矯正のセミナーを6万円くらい出して受講し、「あ、これいいかも。やってみようかな?」となったことがあります。
けれども、やめました。だって僕はワイヤー矯正が出来ないので、もしマウスピース矯正でうまく歯が動かなかったり、変なとこに歯が動いても、フォロー出来ないから。
何十万円もお金もらって、歯がうまいこと動きませんでした、うちではこれ以上出来ませんから矯正歯科を紹介します、なんて無責任なこと出来ないでしょ?
マウスピース矯正はワイヤー矯正より安価で済むこともあるけども、一日20時間以上着用しておかなければならない(つまりご飯食べるとき以外ほぼ全部)し、かなり忍耐のいる矯正です。
それに歯根吸収などのリスクもあります。
これはインビザラインで上顎1番の歯根が吸収した症例。
これも。まあインビザラインに限らず、通常の矯正でも起こりえます。
歯根吸収は歯にかかる矯正力が大きい場合に起こりうるリスクであり、
こうなると歯周病やブラキシズムで骨吸収が起こった時に歯に動揺が起こり、
最悪早期に抜歯になることもあるでしょう。
矯正で歯を動かすことには、リスクも当然あります。
アライナー矯正はそういったリスクまでちゃんと説明してくれる矯正歯科専門医の先生の下で、指導の通りに行うことを推奨します。