オレンジ歯科・おおいた先端予防歯科 院長ブログ

歯医者が嫌いな予防歯科医の診療風景

歯医者がちょっと困る症例1・上の歯と下の歯の隙間(クリアランス)が少ない場合

 ちょっと(かなり)前にsmartnewsで歯医者が苦手なのが左上7番だとかいう記事を見たが、ほんとだろうか。実際の診療で左上7番の虫歯なんぞよりもっと難しいケースなんていっくらでもあると思うのだが。

 たとえば、虫歯になって崩壊した歯牙が放置された場合におこるクリアランスの減少で、冠をかぶせたくても隙間がなくて入れられない場合などだ。

 

■女性・前歯を入れてほしい

右上2・1番、左上1・2番が齲蝕で崩壊してしまっている。

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右上1番と左上1番は失活歯、右上2番と左上2番は未処置の感染根管。
まあ通常であれば根管治療して前装冠入れるだけのイージーな症例だ。

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しかし噛んだとき、上の歯と下の歯の隙間が無かったらどうだろう。
このままでは冠を入れるスペースが足りない。

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なら下の歯を削ればいいじゃん、と思いました?

その通り、この場合は下の歯を削合してクリアランスを確保した。
幸い凍みる症状が出なかったためここまで削ることができたが、
場合によっては神経を取らざるをえないこともある。

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とりあえずCRコアで仮歯を、切端咬合で速攻作って今日はここまで。

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まぁこれは下の歯を削ることに患者さんが同意してくれた上に、かなり削っても凍みなかったためなんとかなったが、次回は奥歯のクリアランスがほとんど無くなってしまっている場合を紹介予定。

虫歯になって崩壊した歯を放置した場合、穴があいた部分の隙間に反対側の歯が入り込んできたりして噛み合わせが低くなったりガタガタになってしまうことがある。あまり酷くなるとフルマウスでの補綴が必要になってしまったり大変だ。左上7番どころじゃない。そうなると歯医者さん側も大変になるので、なるべく手遅れになる前に治療に行って下さいな。