オレンジ歯科・おおいた先端予防歯科 院長ブログ

歯医者が嫌いな予防歯科医の診療風景

難しい歯を抜かずに残すのは難しいですよネという話

女性、歯が抜けて上の入れ歯が合わなくなったので新しく作りたい

 

右上6番に残根(下のレントゲン参照)、左上3番と5番に健全歯が残存、
さて義歯を作るにあたって、この右上6番の残根をどうするかという問題になる。

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まぁ、抜歯でしょう普通。
術前の口腔内写真を消しちゃったんでイメージしにくいとは思うんですが、根は短いし3つに分裂してるしPerってるし虫歯だし…

でもこれを抜いちゃうと、鉤歯(バネがかかる歯)が左側だけになり、上の義歯はこれでは安定が非常に悪くなる。総義歯にした方が安定するくらいだ。 
この歯があると無いとでは、上顎義歯の安定に天地の差がある。

なもんで、抜かずに残してFMCをかぶせ、個人トレーの印象した。
腫れるかもなぁ…と思ってたが、案の定腫れてきた。痛みは無いとのこと。

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麻酔して不良肉芽を掻爬し、TCペーストを貼薬、レーザー照射

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この数日後にもっかい腫れてきて、もっかい掻爬して、やっと落ち着いたので上顎義歯の本印象に入った。

 こういうギリギリの歯を残すのは色々難しいことが多いので、抜いてしまうのが大半と思う。
残してみたはいいが腫れを繰り返してとか、実は歯が割れてて痛みが収まらなかったりすると「最初から抜いておけばよかった」みたいなことになるし患者さんの不信も買うので、じゃあもう最初から抜いておこう、となるのが普通。

ただ、うまくいくと「抜かずにすんだ!」と患者さんの信頼を得ることもできるので、残すのが難しい歯を抜く抜かないというのはやはり難しい問題ですな。