オレンジ歯科・おおいた先端予防歯科 院長ブログ

歯医者が嫌いな予防歯科医の診療風景

齲蝕による拔髄症例01

男性、右下の奥歯がズキズキ痛む

 

 冠をかぶせてある歯の場合、パッと見でそんなに悪そうに見えなくても、冠を除去してみると中がボロボロというのは非常によくあります。

 よく「冠をかぶせた中が虫歯になることってあるんですか?」と聞かれるんですが、あるどころの騒ぎじゃありません。セメントが溶け出してしまうと、そこに空間が出来てしまうので、細菌の繁殖場になるんです。ちなみに嫌気性菌が多いと黒い硫化鉄が産生されるのですが、これがあると虫歯の進行は遅くなります。

 

右下は7番が欠損で、6・8番支台のBrが入っている。8番の近心には摩耗による穴があり、ここに食渣が詰まっていた。

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レントゲンを拝見すると、8番は明らかに中が齲蝕だ。

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で、とりあえずBrを6番遠心から切断して8番の冠を外してみた。案の定、中はボロボロ。

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 こういうのはあきらめて拔髄(神経を取る)します。

 

 ウチの医院は基本、多少深い虫歯でも3Mix-AA法での歯髄(神経)保存を試みますが、神経が既に腐ってたり、こりゃちょっと神経残してもダメだなと判断した場合は躊躇無く神経取ります。

 

 で、6番には麻酔しなかったんですが、

患者さんから「なんか前の方もまだ噛むと痛いんです」

との訴え。もしかして6番も中が…

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虫歯でした。

 

こういう、神経残したままがっぽりFCK(今はFMCか)被せてある歯は、最終的にこういう運命を辿るケースが多いんですよね…銀歯が伝導体であることも関係してると思います。ま、こんなんで歯を抜いたりすることはありませんが。